今回ご紹介するのは、株式会社コパ・コーポレーションのラショーモン亀山さんです。実演販売のノウハウを強みとし、商品企画を手掛けています。
彼が手掛けたプロダクトには、持っていることを忘れるほど軽い「99Tsukumo傘」や、驚きの固定感を実現する「骨盤整隊カシャーンactive」など、ユニークな商品が多数あります。
亀山さんは早稲田大学在学中に、チンドン屋同好会の部長として日本文化の継承に尽力しました。その先に実演販売界へと飛び込んだ経歴を持ち、現場で脚光を浴びました。さらに、日本語・英語・中国語・インドネシア語の4か国語を操り、その言語力・トーク力を生かした商品開発を得意としています。
開発背景
Q.商品の特徴や開発にあたり苦労した点、こだわった点などをお教えください。
実演販売を通じて商品を開発
実演販売の会社だからこそ、実演ができる商品をどう作るかに苦労しました。
他社とは違い、顧客にわかりやすく商品を見せることが求められます。
そのため、何かの現象を資料ではなく実際に見せることができる商品開発が必要でした。
そんな中、今回開発した傘の「生地」と出会いました。この生地の最大の特徴は撥水力です。
撥水は目で見てすぐにわかるため、弊社の商品開発に非常に相性が良いと感じました。
一般的には撥水はコーティング剤の力と思われがちですが、それだけではありません。
生地そのもの、繊維の細さや編み方が非常に重要で、今回の生地は50デニールの糸で編んでいて、高密度。
「撥水剤」×「生地の力」で瞬撥水を生んでいるんです。
開発裏話(秘話)
Q.「瞬撥水Tsukumo傘」という商品名は面白いネーミングですね。コパ・コーポレーションの商品にはユニークなネーミングが多いですが、どのように考えているのでしょうか。
コパ・コーポレーションの一風変わった商品
実演から商品開発を進めるため、開発が進むとセールスポイントや強みは可視化されています。そのタイミングで
社内各部署からアイデアを募ることが多いです。意外と、開発経緯を知らない社員の方が自由な発想で提案してくれます。
「Tsukumo」というネーミングは私が考えましたが、「瞬撥水」は別部署の方からの提案です。約100案の中から選定するので、名前選びには苦労しますが、非常に愛着があります(笑)
開発意図
Q.どのような人に使ってもらいたいですか?
濡れた傘も一瞬で撥水、すぐバックに入れられる
通勤や通学など、雨が降っても外出しなければならない方に使ってもらいたいですね。
サンプル段階で私が使ったときも、駅で傘を畳む際に手が全く濡れず、「すごっ!」と感動しました。その瞬間の感動をぜひ皆さんにも味わってほしいです。それ以来、しばらく雨が待ち遠しくなりました(笑)
お子さんの送迎やコンビニへのちょっとしたお出かけにも、ストレスフリーで使えると思います。
競合優位性
Q.撥水性能重視の傘は市場にも多くありますが、他の傘との違いは何ですか?
99Tsukumo傘シリーズ
内側に黒いコーティングを施し、UVカット99%・遮熱・遮光を実現している傘が多いと思いますが、瞬撥水Tsukumo傘は内側に黒いコーティングがなく、それでいてUVカット・遮熱・遮光にしっかり対応しています。
また、珍しく内側にも撥水加工を施しています。 そのため、内側がじめじめすることも少ないです。
ちなみに、内側も撥水にするため生地裏には遮光用のコーティングをして「いない」にもかかわらず、なぜUVカット99%になっているのかは企業秘密です。
撥水力もJIS基準で最上級の5級で、「接触角※1」と「滑落角※2」にこだわり、驚異の撥水力を実現しました。接触角は15°以上、滑落角は15°未満として、これを瞬撥水と定義しています。
※1 接触角:液体(水滴など)が固体の表面に接する際の角度。
※2 滑落角:物体の表面にある水滴が自然に転がり落ちるために必要な最小の傾斜角度。
憂鬱な梅雨の時期でも、少しだけ傘を使うのが楽しくなる――そんな願いを込めて開発した「瞬撥水Tsukumo傘」。ぜひ一度お試しください!